どうやって観察するの?

海のクマムシは見つけることさえできれば、観察は比較的簡単です。
  • スライドグラス
  • カバーグラス
  • 光学顕微鏡
  • 生きたクマムシの観察

    ホールスライドグラスに海水を一滴垂らし、そこにクマムシを入れて、上からカバーグラスをかけるだけ。あとは海水が蒸発して海水が濃くなり過ぎないように注意しながら、光学顕微鏡で観察するだけ(100倍-400倍)。

    クマムシ標本の観察方法

    ホルマリン*で固定したクマムシを、グリセリン、Fluoromount-G(R)、Hoyer’s medium**に封入し、スライドグラスとカバーグラスでプレパラートを作ります。このとき、封入剤をたくさん使うとプレパラートが厚くなり、詳細の観察はしにくくなるので、気を付けましょう。種の同定にはたいてい1000倍での観察が必要になります。全体の立体的構造の把握には微分干渉顕微鏡、薄い膜状の構造などの観察には位相差顕微鏡がおススメです。内部構造なのか、表面構造なのかが判別しにくいものは、走査型電子顕微鏡での観察が必要になってきます。またクマムシのスケッチには描画装置がとても便利です。
    (*) 2 - 4 % ホルムアルデヒド(炭酸カルシウムを多く含む構造があるので、緩衝剤入れておくと良い)。変形するかもしれませんがエタノール固定でも可。
    (**) この封入剤は、かたい構造の観察をしたいときを除き、おすすめできません。

    microscope
    Olympus BX53位相差顕微鏡。